女子旅

癒しの宿にご当地グルメ、ときめきの女子旅


このページの記事は、2015/02/17に掲載した時点のものです。
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トキメキに出会える休日「わたしの旅時間」

石川県珠洲市 笑顔が待ってる「ただいま」と言える場所

trip.074 2015.02

みんなの笑顔に会いたくなる

おいしいコーヒーを毎日淹れる人がいる。そして来る日も来る日も焼きたてのパンと郷土色豊かな料理を作り続ける人がいる。能登半島最先端の町で出会ったのは、いつもそこで誰かが待っている安心感と人と人との温かいつながり。「また帰りたいな」。旅を終えたとき、きっとそう感じるはず

トキメキ1おいしい香りが笑顔を作る 居心地のいい珈琲店

“さいはての珈琲店”として知られる二三味珈琲cafe。オープンから7年、古い倉庫を改装したカフェは、今では町のコミュニティスポットとして地元で愛される存在に。注文を受けてから豆を挽き、丁寧に淹れるコーヒーは雑味のない、とびきりの味わい。もちろん居心地のよさも抜群! たとえば漆喰壁や木の梁の温もりを活かした空間。さりげなく置かれた本や雑誌。そしてスタッフの笑顔——。一度訪れると何度も足を運びたくなるのは、こうしていつも誰かが心地いい空間を用意していてくれる安心感があるからなのかも。

定番の舟小屋ブレンド500円とゆずチョコパウンド350円。染付けの美しいカップ&ソーサーは九谷焼の作家のもの

丁寧に淹れたコーヒーと読みかけの本をお供にのんびり。こんな素敵なよりみち場所が近くにあることがうらやましい!

使用している豆は、能登半島の最北端、木ノ浦海岸のすぐそばにある焙煎所でオーナーの二三味葉子さんが毎日焙煎しているもの

トキメキ2地元素材で笑顔がこぼれる古民家レストラン

江戸時代末期に建てられた古民家を利用したレストラン「典座」では、輪島塗や珠洲焼の器に盛られた目にも美しい料理が味わえる。食材はできるかぎり地のものを使うのがモットー。野菜は自宅畑、または近隣の農家からわけてもらったもの。魚はすぐ近くの港から。春になれば裏山でとれた山菜や竹の子を使うこともあるとか。「気候のいい時期は、お店から半径200m以内でほとんどの食材を調達できることもあるんです」と店主の坂本市郎さん。1品1品丁寧に作られた滋味深い料理は、箸を進めるほどに笑顔がこぼれるはず。

ご主人の坂本市郎さんと妻の信子さん。市郎さんは珠洲焼きの陶芸家で、敷地内に工房とギャラリーも併設している

立派な囲炉裏や神棚は、かつて庄屋さんのお屋敷だった証。築170年の古民家では食事だけでなく、ゆったりと流れる時間もごちそう

市郎さんが作った珠洲焼きの花入れに寒椿。季節感を大切にしたおもてなしも素敵で、ついつい長居したくなる

トキメキ3心から笑顔になる! 能登時間が育む手づくりパン

トキメキポイント3

続いて訪れた「古川商店」は、地元珠洲で3代にわたり愛されるパン屋さん。奥能登の素材を使った天然酵母パンのほか、メロンパンやカレーパンなど親しみやすい味わいのパンも人気で、開店と同時に次々とお客さんがやってくる。パンづくりは夫の古川一郎さん、パッケージ等のデザインは妻のまみさんが担当。なかでもラスクやクッキーのパッケージは能登を題材にしたイラストがかわいらしく、手にした瞬間に口元が緩んでしまう。

パン作りは毎日早朝の5時から。「ヨーロッパの製パン技術をベースに、古川商店らしいパンを発信していきたい」と話す一郎さん

遠方から訪れるお客さんにも人気の冷やしクリームパン。ふんわりやわらかい生地の中に、生クリームを贅沢に使ったクリームがたっぷり!

三代にわたるパン工房の歴史を綴った絵本は、古川家の末娘のはなちゃんの作品。店頭に置いてあるのでぜひチェックしてみて

「ライターO」の旅だより

「おひさしぶり。あれ、髪切った?」と、コーヒー豆を買いに来た常連さんが笑顔でスタッフに話しかける一方で、奥の大きなテーブルではお母さんたちがおしゃべりに夢中。さらに窓際の席ではひとり読書にふける男性の姿も。“さいはての珈琲店”として全国のコーヒー好きの間で知られる二三味珈琲ですが、実際に訪れて感じたのは、地元でとことん愛されていること。コーヒーチケットを利用するお客さんが多いのもその証です。こんなカフェが近くにあるなんて羨ましい、そう素直に思える取材でした(ライターO)

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石川県珠洲市でめぐったスポット

スポット1

にざみこーひーカフェ二三味珈琲cafe

珠洲市の街中にあり、二三味珈琲が気軽に楽しめるのが魅力。憩いの空間で、こだわりのコーヒーや自家製ケーキをゆったりと味わいたい。

  • TEL.0768-82-7023 石川県珠洲市飯田町7-30-1
  • 営業時間/1・2月10:00~18:00、3月~12月~19:00 月・火定休
  • アクセス/能登空港より車で約45分

スポット2

こみんかレストラン てんぞ古民家レストラン 典座

趣ある古民家で、奥能登の素材を使ったコース料理2000円~が楽しめる完全予約制のレストラン。珠洲焼きや輪島塗りの美しい器にも注目して。

  • TEL.0768-88-2657 石川県珠洲市三崎町伏見ワ部23
  • 営業時間/日によって変動あり(前日までに要予約)
  • アクセス/能登空港より車で約45分
  • 詳細はこちら

スポット3

ふるかわしょうてん古川商店

地元で愛されるパン作りを追求すると同時に、奥能登の素材を活かしたご当地パンも次々と開発。ラスクやクッキーはおみやげにもぴったり。

  • TEL.0768-82-0231 石川県珠洲市飯田町よ部8-1
  • 営業時間/10:00~19:00 土・祝9:00~18:00 日・月定休
  • アクセス/能登空港より車で約45分
  • 詳細はこちら

石川県珠洲市に行こう!

飛行機でACCESS
羽田空港より能登空港まで約1時間。能登空港から珠洲市まではふるさとタクシーまたはレンタカーで約45分

もっと石川県珠洲市を知りたくなったら、ここをチェック!

2015年2月28日(土)公開! 映画『さいはてにて~やさしい香りと待ちながら~』


STORY:最果ての海辺で吉田岬(永作博美)は朽ちかけた舟小屋を改装し、焙煎珈琲店「ヨダカ珈琲」をはじめる。その向かいに住むのは、シングルマザーの山崎絵里子(佐々木希)。珈琲店を訪れる人々との交流が生まれる中、ある夜、舟小屋で事件がおこる。傷つく岬の心をあたためたのは、絵里子が淹れた1杯の珈琲…。能登の美しい景色とともに、2人の女性の心の移ろいを丁寧に描いた感動作。

今回の旅時間でご紹介した、能登を舞台にした映画、『さいはてにて~やさしい香りと待ちながら~』が、2月28日(土)に公開! 二三味珈琲も珈琲指導として参加。美しい能登の景色の中で繰り広げられる、1杯のコーヒーがつなぐ、人と人のあたたかな交流・・・。バンクーバー国際映画祭他、釜山、ロンドン、ハワイ、台湾、香港など、さまざまな国際映画祭でも高い評価を得た感動作をぜひチェックして。

さいはてにて~やさしい香りと待ちながら~
公開日:2/28(土)全国公開
出演者:永作博美/佐々木希/桜田ひより/保田盛凱清/臼田あさ美/イッセー尾形/村上淳/永瀬正敏(友情出演)/浅田美代子
監督:姜秀瓊(チアン・ショウチョン)
脚本:柿木奈子 音楽:かみむら周平
配給:東映
公式サイト:http://saihatenite.com/
(C)2015「さいはてにて」製作委員会

詳細をチェック!

石川県珠洲市エリアMAP

地図はカーソルを乗せると自由に動きます。

取材・文/小川尚子  撮影/瀬尾直道


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