リラックスできる、深い森のようなカフェVol.33
京王井の頭線は、人の顔が見える、アットホームな路線。そんな沿線には、ていねいな暮らしを彩るお店がいっぱい! まずは、1軒のカフェを通じて、井の頭線沿線の素敵な暮らしのエッセンスを感じてみない?
[左上]数種類からケーキとドリンクを選べるケーキプレート1000円。写真はハンドドリップとかぼちゃのタルト[右上]気さくで笑顔が素敵な片山さん。店主とのおしゃべり目当ての常連客は、カウンター席を利用するそう [左下]壁や床を白くしたのは、ギャラリーカフェにしたかったから。作品が映える空間で年4回、作品展を開催する[右下]カフェの隣は、友人でパティシエの内海麻衣子さんの工房「マメトラ菓子店」が。店内で焼き菓子の販売を行う
新代田駅から歩いて5 分ほど。歴史ある世田谷代田商店街に「き」はある。「森のような空間でゆっくり本を読める場所にしたかったんです」。そう店主の片山祐子さんが話すように、真っ白な空間には、“木”が点在する。テーブルの脚でもある木は隣人とのスペースを区切る仕切りやハンガー代わりとして使われる。麦わら帽子を掛ければ店内は夏の景色に染まり、作品を飾ればギャラリーに。掛けるもので空間の印象が変わるその様は、まるで季節ごとに表情を変える森のよう。木にコートが掛けられ、冬の訪れを感じる空間でひとり過ごしてみる・・・。ハンドドリップで淹れられたコーヒーを飲み終わる頃には、静かな森のように平穏な心を取り戻しているのを感じられた。
コーヒー豆の焙煎士である店主が1週間に2日間だけオープンするコーヒー専門店。すっきりした後味が評判のコーヒーをその場で楽しめるのはここだけ。コーヒー豆の販売だけでなく手焙煎体験など、珈琲にまつわる講座の開催も。
東京産の牛乳でカスタードを作るクリームパンやじっくりと煮込んだ野菜と牛肉をたっぷり包んだカレーパンなど素材にこだわった約80種類のオリジナルパンがずらり。焼き立てのパンをすぐに食べたいなら、テラス席を利用して。
さまざまな作家作品が一堂に介するものづくりイベント「世田谷代田ものこと祭り」の主催者でもある店主が、全国から見つけてきた選りすぐりの作品が並ぶ。作り手の思いや温かみが伝わってくるオリジナルアイテムは、大切な人への贈り物にぴったり。
「meets井の頭線」連載ページに関するアンケートに回答してくれた方の中から抽選で3名に、珈琲とお菓子「き」オリジナルのコーヒー豆をプレゼント。時間をかけて、ていねいに淹れたコーヒー豆でほっとひといきついて。
撮影/三浦一仁 取材・文/PeaGreen(小竹あき)
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